白髪が目立ってくると、白髪を染めたくなる人は多いと思います。しかし白髪染めは、髪を傷めたり頭皮に悪影響を与えたりすることが懸念されます。これらの悩みを解決できるものに、「白髪染めシャンプー」や「白髪染めトリートメント」があります。
白髪染めシャンプーとは、シャンプーに白髪染め剤を加えたものです。白髪染めトリートメントとは、トリートメントに白髪染め剤を加えたものです。双方とも名前の通りですが、どちらも一度の利用では希望の色に染まりません。使い続けることで、徐々に希望の色に染まっていく白髪染めです。
とても似た両者ですが、どちらをどのように使えば良いのかをこのページでは説明していきます。
このページの目次
白髪染めシャンプーと白髪染めトリートメントの共通点
一般的な白髪染めは、髪の表面をおおっているキューティクルを開いて髪の内部を脱色したのち、髪の内側に染料を入れて染めます。そのため、一度染めただけでしっかり染まり、色落ちしません。
しかし、キューティクルを開いたり脱色したりするとき、強い刺激の薬剤を使います。そのため、髪や頭皮を傷めてしまいます。また、ツンとする刺激臭もします。
一方で白髪染めシャンプーや白髪染めトリートメントは、髪の表面に色を付けていくタイプです。そのため、一度の使用では希望の色に染まりません。どちらも繰り返し使うことで希望の色に染まっていきます。
多くの白髪染めシャンプーや白髪染めトリートメントは髪の外側しか染めないため、黒髪に染まったとしても、その後の普通のシャンプーで洗髪するたびに色落ちし、1~2週間しか黒髪が持ちません。
ただ、双方とも無添加で自然原料を使った商品が多くあります。そのため、髪や頭皮を傷めることが少なく、ツンとする匂いもありません。
たとえば、白髪染めシャンプーにはラベンダーやローズマリーなどの植物から抽出した成分でできているものがあります。白髪染めトリートメントには、植物由来の成分に椿オイルやオリーブオイルなどの天然のオイルを加えたものがあります。
このように白髪染めシャンプーと白髪染めトリートメントは、とても似ているタイプですが、何が違うのでしょうか。
白髪染めシャンプーと白髪染めトリートメントの違い
白髪染めシャンプーと白髪染めトリートメントの違いといえば、まずシャンプーであることとトリートメントであることの違いは明白です。シャンプーは洗髪したり頭皮を洗ったりします。一方でトリートメントでは成分が髪の内部に浸透し、髪の内側から髪を健康にしていきます。このページでは、これらの違いではなく「白髪染めとしての違い」について述べていきます。
白髪染めのための放置時間
白髪染めシャンプーは白髪を染めるための待ち時間は必要ありません。シャンプーなのでいつも通りのシャンプーをした後、すぐに流せます。
それに対して白髪染めトリートメントは、5~15分の放置時間を必要とします。トリートメントなので、成分が髪の内側に浸透する時間が必要だからです。
希望の色に染まるまでの使用回数
白髪染めシャンプーは、1~3回の使用ではほとんど色が付きません。個人差はありますが、最低でも10回、希望の色に染まるまでには30回前後の使用が必要です。
一方で白髪染めトリートメントは、1回目から色がつき始めます。こちらも個人差はありますが、3~5回続けて使用することで、希望の色に染められます。
染めた後の色持ち
白髪染めシャンプーも白髪染めトリートメントも使うのをやめてしまうと、普通のシャンプーで洗髪するたびに色落ちし、1~2週間で地毛が目立ってきます。
ただし、白髪染めトリートメントの中には髪の外側と内部の両方を染めるタイプがあります。このタイプを使えば、表面のみを染めるタイプより1週間ほど長く髪色をキープできます。
また希望の色に染まったあとは、白髪染めシャンプーの場合は週3~4回くらい、白髪染めトリートメントの場合は週1~2回程度の使用で髪色をキープできます。
髪への悪影響
白髪染めシャンプーも白髪染めトリートメントも脱色剤を使いません。髪をおおっているキューティクルを開いて染めることはないので、どちらも髪への悪影響は少ないといえます。
髪や頭皮と同じ弱酸性の商品もあり、植物から抽出した天然色素で髪や頭皮をいたわりながら染めるので、ほぼダメージを与えずに染めていきます。
これらのことから、白髪染めシャンプーも白髪染めトリートメントも髪への悪影響は少ないといえます。逆に、商品によって髪に潤いを与えたり髪の保湿をしたりする良い影響があります。
「白髪染めシャンプーだから」とか「白髪染めトリートメントだから」という観点ではなく、各商品の配合されている成分の違いにより髪への影響が違ってきます。
使用工程の難易度
白髪染めシャンプーを使用するときは、いつも通りのシャンプーをするだけです。白髪染めのための特別な準備も工程もありません。シャンプーするだけなので白髪染めに使う時間は実質かかりません。髪をシャンプーすることに抵抗がないのであれば、難易度はほぼゼロといえます。
一方で白髪染めトリートメントは、一般のトリートメントより少しだけ手間と時間がかかります。一般的なトリートメントは、シャンプーのあとの濡れた髪にも使えます。しかし、白髪染めトリートメントはシャンプーのあと、タオルなどで髪の水分を拭き取った後に使用します。
また、通常よりもしっかり染めい場合は、5~15分でよい染まるまでの放置時間を20分~30分にしたり、ヘアキャップをかぶったりすることがあります。ただお風呂に入っている場合、待ち時間の間に体を洗っていれば良いのでそれほど気にならないと思われます。そのため難易度は低いといえます。
白髪染めシャンプーと白髪染めトリートメントの特徴の比較
白髪染めシャンプー | 白髪染めトリートメント | |
---|---|---|
白髪染めのための 放置時間 |
なし | 5~15分 (しっかり染めたい場合は20分以上) |
希望の色に染まるまでの使用回数 | 30回前後 (髪質による) |
3~5回 (髪質による) |
染めた後の色持ち | 1~2週間 | 1~2週間 (髪の内部にまで浸透するタイプは 2~3週間) |
髪や頭皮への影響 | 悪影響は少ない 良い影響は各商品による |
悪影響は少ない 良い影響は各商品による |
使用工程の難易度 | 白髪染めとしての工程はなし 難易度はほぼゼロ |
シャンプー後の髪をタオルなどで乾かす よく染めるためにヘアキャップをかぶったり 染めるための待ち時間を延ばしたりする 難易度は低い |
希望の色に染めたあとは、使用回数を減らせるため経済的
白髪染めシャンプーと白髪染めトリートメントのどちらを選ぶかは、「白髪をどのくらいの期間で染めたいか」という希望で別れてきます。これまで述べてきた通り、どちらも徐々に染まるタイプの白髪染めです。しかし両者を比べた場合、白髪染めトリートメントの方が早く希望の色に染まります。
そのため、1ヶ月くらいかけて少しずつ染めたいのであれば、白髪染めシャンプーがいいと思います。しかし1週間以内に染めたいのであれば、白髪染めトリートメントをお勧めします。
前述の通り、ある程度希望の色に染まった後は、白髪染めシャンプーでしたら週3~4回使うことで染めた髪色をキープできます。一方でトリートメントなら、1週間に1~2回の使用で染めた髪色を保てます。
このように希望の色に染まった後は、どちらも使用回数を減らしても染めた髪色を保つことができます。さらに、伸びてきた生え際の白髪もケアできます。
長く使うことを考えると、一般的な白髪染めを買う必要がなく使用回数も減らせるので、白髪染めシャンプーや白髪染めトリートメントは経済的にも比較的安く抑えられます。