「パッチテスト」をご存知ですか?パッチテストとは、薬剤によるアレルギーがあるかないか調べるテストです。パッチテストはヘアカラータイプ(髪を脱色しながら髪の内部に色を入れて染めるタイプ)の白髪染めを使うとき、毎回行う必要があるテストです。
もしパッチテストを行なわずに白髪染めをした場合、アレルギー反応がおこり頭皮が腫れたりカブレたりすることがあります。また、抜け毛や薄毛になる場合もあります。
このようなアレルギー反応がおこらないように、白髪染めをする前にパッチテストを行い、薬剤によるアレルギー反応の有無を確認しましょう。このページでは、アレルギーの症状を未然に防ぐパッチテストの方法についてお伝えします。
このページの目次
パッチテストとは
特定の食品や化粧品、医薬品などでアレルギー反応をおこす人がいます。同じように白髪染めの薬剤により、アレルギー反応がでる人もいます。アレルギーの症状を未然に防ぐため、白髪染めをする前にアレルギー反応の有無を確認するのがパッチテストなのです。
白髪染めによるアレルギー反応は、食品などのアレルギー反応とは違い、一度使っただけでは反応しない場合があります。つまり、初めて使う白髪染めのパッチテストで反応がなくても、何回目かにアレルギー反応がおこることがあるのです。そのため、ヘアカラータイプの白髪染めを使うときは、毎回パッチテストを行う必要があります。
パッチテストの方法
パッチテストは48時間の放置期間が必要です。そのためパッチテストをやるときは、白髪染めを行う日の2日前にテストしてください。
今回は2剤式のヘアカラータイプの白髪染めを使って紹介します。準備するものは、白髪染めの2つの薬剤と腕に塗るための綿棒、薬剤を入れる小皿(ラップでも可)、余分な薬剤を拭き取るティッシュです。
ステップ1:テスト液を作る
今回は小皿の代わりにラップを利用しました。使い終わったらすぐに捨てられるからです。小皿を使うときは、金属製のものは避けてください。
まず、30cm幅のラップを15cmくらい切り取ります。切り取ったラップは3回折りたたんで8重にします。折りたたんだラップの上に2つの薬剤をそれぞれ同じ分量で少量ずつ出します。出し終わったら、外した薬剤のキャップを間違えないように、それぞれ元のチューブにしっかりとしめてください。
出した薬剤をラップの上で綿棒を使ってよく混ぜます。混ぜ終われば、テスト液が完成です。
ステップ2:テスト液を腕の内側に塗る
作ったテスト液を、綿棒を使って腕の内側に塗ります。腕の内側は皮膚が柔らかいので反応が出やすいからです。塗る面積は10円玉くらいです。薄く塗ればいいです。
塗り終わったと、絆創膏(ばんそうこう)などを貼ってテスト液を覆ってはいけません。そもそもヘアカラーで染めた髪は何も被せないものです。絆創膏などでテスト液を覆ってしまうと、通常とは別の環境になってしまいます。また、過度のアレルギー反応を引き起こす原因にもなります。
メーカーに問い合わせたところ、「ヘアカラーのパッチテストは何も被さない状態で行う」とヘアカラー協会で定められているそうです。また、消費者庁のホームページにも「絆創膏などで覆ってはいけない」と書いてあります。そのため、ヘアカラーのパッチテストは腕に塗ったらそのまま放置してください。
ステップ3:30分間自然乾燥させる
テスト液が服につかないよう気をつけて30分間自然乾燥させます。30分くらいたっても乾かない場合は、テスト液のつけすぎです。乾かなかった余分なテスト液はティッシュを使って拭き取ってください。
このとき、テスト液を塗った場所にアレルギー反応がでていないか確認します。テストを始めてすぐにアレルギー反応があらわれる人がいるからです。このようにすぐにアレルギー反応が出る人は、特にアレルギーが強いと考えられます。
もしこの時点でカユミやカブレがおこったら、すぐにテスト剤を水で洗い流し、テストをやめてください。このような症状があらわれた場合、薬剤によるアレルギーの可能性があります。皮膚科などの医療機関へ行って専門医の診療を受けてください。テストした白髪染めは使えないことになります。
ステップ4:48時間待つ
前述で、テスト液を塗ってから30分ほどたったらアレルギー反応の確認をすると伝えました。しかし、一般的にヘアカラーによるアレルギーは遅延性(遅れて反応がでること)です。つまり白髪染めをした当日、何の異変がなくても、次の日に腫れやカブレがおこることがあります。
そのため、パッチテストも48時間後に確認する必要があるのです。
ただ、テストの途中、48時間以前であっても腫れやカブレなど皮膚に異常があった場合は、ただちにテストを中止してください。すぐにテスト液を洗い流し、白髪染めはしないでください。皮膚科に行って専門医に診てもらってください。
48時間待つ間にお風呂に入りたくなりますが、できれば入らないでください。お風呂に入る場合は、テストしている部分をぬらさないように腕にラップを巻いてください。このとき、ラップのはしをテープで止めると腕を動かしてもラップがはがれないので便利です。
また汗も避けたいので、長時間のお風呂や、大量に汗をかくような激しい運動も避けてください。
ステップ5:異常がなければテストを終了し、すぐ白髪染めを行う
48時間たって異常がなければパッチテストは終了です。テスト液を洗い流しください。私の場合は、石けんで洗っても色が落ちませんでした。しかし色が落ちない場合は、強くこすらず、自然に色が落ちるのを待ったほうがいいです。皮膚の柔らかい部分でテストを行っているのでゴシゴシこすると皮膚を傷めてしまいます。
パッチテストが終了したら、すぐに白髪染めを行ってください。私たちのカラダは、日にちをおくと体質が変化する場合があります。パッチテストの前と後で体質が変わってしまった場合、、パッチテストで反応が出なくても、アレルギー反応がおこる可能性があります。
パッチテストが必要ない白髪染めトリートメントがお勧め
前述の通り、ヘアカラータイプの白髪染めを使うときは、毎回パッチテストをする必要があります。毎回パッチテストをすることで、アレルギーによる頭皮の腫れやカブレなどを防ぐことができます。
パッチテストでアレルギー反応がでてしまった場合、ほとんどのヘアカラータイプの白髪染めは使えなくなります。そのような場合は、髪の表面に色をつけて染めるヘアマニキュアタイプの白髪染めをお勧めします。
ヘアマニキュアタイプの白髪染めは、髪の脱色をしないのでパッチテストを行う必要がありません。ヘアマニキュアタイプの白髪染めには、白髪染めシャンプーや白髪染めトリートメントなどがあります。
特に白髪染めトリートメントは頭皮や髪を健康に保つ成分が入っています。白髪染めトリートメントは薬剤によるアレルギーの心配も少なく、頭皮にやさしく髪にハリやツヤを与えてくれる白髪染めなのでお勧めです。