一般的に白髪染めを浴室で行う人は多いと思います。ただ、白髪染めの種類によっては、浴室を汚してしまう可能性があります。
逆に、壁や床にクリームが付着しても、比較的汚れが落としやすい白髪染めもあります。白髪用ヘアカラートリートメントがそうです。ヘアカラートリートメントは入浴しながらでも使える白髪染めです。
ヘアカラートリートメントであれば、普段のトリートメントのように使うことができます。さらに万が一汚れがついても、すぐにお湯で流せば、汚れを残さずきれいにすることができるものが多いです。
ただし、良い面ばかりでなく、デメリットもあります。たとえば、汗と一緒にクリームが垂れてしまうことなどです。このページでは、入浴しながら白髪用ヘアカラートリートメントを使うときのメリットとデメリットをお伝えします。
このページの目次
白髪用ヘアカラートリートメントは髪や頭皮にやさしい
白髪用ヘアカラートリートメントとは、トリートメント効果が期待できる白髪染めです。ヘアカラー(強い薬剤を使って髪を脱色し、髪の内部に色を入れて白髪を染める白髪染め)とは違い、髪の表面に色をつけて白髪を隠すタイプの白髪染めです。
そのため、1度使うだけではしっかり染まらず、希望の髪色に染まるまで3~5回続けて使う必要があります。白髪を徐々に目立たなくさせるタイプの白髪染めです。また、毎日のシャンプーで少しずつ色が落ちることも特徴の一つです。
ただし、ヘアカラーで使っている強い薬剤を配合しておらず、美髪成分や染料などに髪や頭皮にやさしい天然成分を配合しているものが多いです。
そのため、ヘアカラータイプの白髪染めを使うことで、皮ふにカユミがでたりカブレたりするなどのアレルギー症状が出た経験がある人でも、使える可能性があります。
白髪用ヘアカラートリートメントは、白髪を染めるだけでなく、髪や頭皮をケアしてくれる白髪染めです。
また、植物由来の天然成分を配合しているものが多く、お風呂場などの撥水加工してあるところでは、クリームがついてしまっても、すぐにお湯で流せば汚れが落ちやすいです。
入浴しながらヘアカラートリートメントを使うメリット
ヘアカラートリートメントは、シャンプーしたあとに使うことをすすめているものが多くあります。髪についた整髪料や汚れ、皮脂などを落としたあとのほうが、しっかり染まりやすいからです。
そのため、普段のシャンプー後のトリートメントと同じように使う人が多くいます。入浴しながらヘアカラートリートメントを使うメリットをお伝えします。
普段のトリートメントのように使える
ヘアカラートリートメントは、白髪染めとトリートメント効果を持ち合わせています。そのため、シャンプー後にいつものリンスやトリートメントのように使うだけで白髪を隠すことができます。
この点においては、手間がかからない白髪染めといえます。そのため、「手間がかからない」、「簡単」を売りにしているメーカーは多いです。
しかし、メーカーが、「手軽」、「簡単」を全面に出してセールスするために、「入浴時に使うと良い」とうたっているヘアカラートリートメントであっても、実は、乾いた髪に使うほうが色づきが良いものもあります。
この点では、手軽にすませたい人は、入浴時に使えば良いでしょう、一方で、できるだけしっかり染めたい人であれば、乾いた髪に使えば良いでしょう。
放置時間を有効に使える
ヘアカラートリートメントを使って白髪を染めるとき、髪にクリームを塗布したあと、3分~20分程度(各白髪染めにより違いあり)の放置時間が必要です。髪に色をなじませるためです。
この点については、普段のトリートメントよりも時間がかかります。しかし入浴している場合、この時間にお湯につかりあたたまることもできますし、カラダを洗うこともできます。いつもの入浴の時間をジャマすることはあまりありません。
ただ放置時間に関しては、入浴していなくても、有効活用することはできます。たとえば、片付けをしたり趣味をしたりなど、髪が染まる時間にやりたいことをしていれば良いです。しかし放置時間が短い場合は、思うようにやりたいことが進まないかもしれません。
髪があたたまる
白髪染めをするとき、髪がある程度温かいほうが色づきが良いです。そのため、部屋で染めるときは、頭にヘアキャップをかぶったりラップを巻いたりします。さらに、ドライヤーの温風をあてることもあります。
しかし浴室は、一般的に暖かいです。さらにお湯につかることでカラダがあたたまり、頭皮もあたたまります。さらに湯気の熱もあります。その結果、普通の部屋にいるときより、髪はあたたまりやすいです。
そのため、特に冬場は入浴中にヘアカラートリートメントを使うと、染まりやすくなります。
コームをすぐに洗える
白髪染めをするとき、コーム(クシ)を使うことがあります。コームを使うと手が汚れにくいです。さらに均一にクリームを塗ることができるため、染めムラが出にくくなります。そのため、多くの人が白髪染めをするときにコームを使います。
ただ、白髪染めをしたあと、コームにはクリームがついたままです。コームを洗わなければなりません。
この点において、入浴しながらコームを使う場合であれば、白髪染めが終わったあとその場ですぐにお湯で洗うことができます。すぐに洗えば、汚れも落ちやすく、清潔さを保つことができます。さらに次回使うときに、気持ちよく使うことができます。
タイルや撥水加工してある素材であれば汚れは落ちやすい
白髪染めをしていると、知らずのうちにクリームが壁や床についていることがあります。注意していてもクリームが手やコームからたれてしまったり、髪から飛び散ったりしてしまうためです。
しかし、多くのヘアカラートリートメントの場合、タイルのような素材や撥水加工をしてある素材などであれば、掃除は簡単で、すぐにお湯で流せば汚れは落ちます。
ヘアカラートリートメントにより違いますが、短い時間で髪が染まりやすいタイプは汚れが落ちにくく、色がゆっくりついていくタイプは比較的よく落ちます。
汚れの付着を予防する方法として、壁や床を前もってぬらしておくと良いです。壁や床を濡らしておけば、水がバリアとなり、クリームが壁や床に直接つかないからです。
また、汚れがついたと気がついたときは、お湯ですぐに流すと良いです。時間がたてばたつほど汚れが落ちにくくなります。
汚れは、すぐに流せば落ちやすいですが、すぐに流しても落ちない場合は、石けんや浴槽用の洗剤を使うと落ちやすくなります。
白髪染めの中でも、ヘアカラートリートメントは比較的汚れがつきにくいタイプといえます。
また、しっかりついてしまった汚れは、ハイターなどの漂白剤やカビキラーでおちることがあります。目立たない場所で、壁や床に変色などがでないか確認後、お使いください。
塩素系の漂白剤などを使うときは、手袋やメガネの着用および換気を忘れずに行ってください。
入浴しながらヘアカラートリートメントを使うデメリット
入浴しながら白髪用ヘアカラートリートメントを使うとき、注意しなければならないことがあります。以下のことを理解した上で、お使いください。
シャンプー後、一旦タオルドライしなければならない
ヘアカラートリートメントの多くは、色がつきやすくなるため、使う前にシャンプーをすることをすすめていると、前述しました。
しかし、シャンプー後にそのままヘアカラートリートメントを使うことはすすめていません。髪がぬれすぎていると、色がつかないからです。
そのため、シャンプーのあとは、一旦タオルで髪を乾かす必要があります。ドライヤーを使うほどしっかり乾かさなくても良いですが、できるだけ残る水分は少ないほうが良いです。
タオルで髪を包み、パンパンとたたくようにして髪の水分をタオルに吸わせます。このとき、ゴシゴシとタオルでこするようにすると、髪の表面をおおっているキューティクルがダメージを受けてしまいます。やさしくふき取ることをおすすめします。
黒い汗が垂れる
入浴中は、カラダがあたたまるため、汗をかきやすいです。とうぜん、頭皮も汗をかきます。頭皮から出た汗は、ヘアカラートリートメントのクリームと一緒に、首やヒタイ、顔に垂れます。
このとき、汗とクリームが混ざっているため、汗の色は黒色です。鏡を見て気がつけば良いですが、気が付かずにそのまま放置していると、黒い汗のあとが顔などに付着してしまいます。
さらに、流れる汗が目に入る場合もあります。クリームと混ざった汗が目に入ることは非常に危険です。万が一目に入ってしまった場合は、すぐに目を洗い、専門医に診てもらってください。
また、多くの汗をかくと、その分クリームが流れてしまいます。クリームが流れてしまうと、染まりが不十分であったり染めムラができたりする原因となります。
手が汚れる
多くのヘアカラートリートメントは、素手で扱えます。入浴中は、手が湿っているため、手袋がはめにくく、また、脱ぎにくいです。そのため、入浴中に使う場合は、手袋をしない人が多いです。
しかし、「素手で使える」と明記してあっても、手についた色が完全に落ちることは少ないです。特に爪のまわりや爪と指の間に入った色は落ちにくいです。
そのため、ヘアカラートリートメントを使ったあとに人と会う場合や、人前に手を出す予定がある人には、おすすめできません。
手の汚れが気になる人は、手袋が脱ぎにくいことを考えると、破れても良い使い捨ての手袋を使うと良いでしょう。
ヒノキなど水を吸収する素材は注意が必要
これまで、撥水加工してある素材であれば、汚れは比較的落ちやすいとお伝えしました。
逆に、木のお風呂のように、水分を吸収する素材の場合は、クリームが付着した場合、色は落ちにくくシミになってしまいます。素材の中に染み込んでしまった成分を取り出すことは、市販の洗剤では難しいでしょう。
そのため、色がついてしまう可能性のあるお風呂場では、クリームがつかないようにする工夫が必要です。
よく、汚れ対策として「新聞紙を敷く」などの情報があります。しかし、新聞紙は透けて色がついてしまう可能性を秘めています。そのため、新聞紙を敷くより、ビニールシートを敷くほうが良いです。
ビニールシートは100円ショップに売っているもので十分です。床や壁などのクリームがつきそうな範囲に、ビニールシートを敷いたり張ったりしてからご利用ください。
このとき、髪の毛からクリームが飛び散る範囲は、自分の想像以上の広範囲に飛び散ることが多いです。余裕を持って壁などをおおうことをおすすめします。
入浴しながらの白髪染めはおすすめしない
このページでは、白髪用ヘアカラートリートメントをお風呂に入りながら使う場合のメリットとデメリットをお伝えしています。
ヘアカラートリートメントを販売している多くのメーカーは、入浴しながら使うことをすすめています。手間がかからないなどのメリットがあるからです。
しかし、個人的には、入浴しながらヘアカラートリートメントを使うことはおすすめしません。髪とクリームがしっかりなじまない印象があるからです。
髪とクリームがなじまないということは、染まりにくい状態であり、染めムラになりやすい状態であるといえます。
ヘアカラートリートメントによっては、乾いた状態の髪に使うほうが色づきが良いというメーカーがあります。一方で、多少湿っているほうが髪をおおっているキューティクルが開いているため染まりやすいというメーカーもあります。
このように各メーカーによっておすすめポイントに違いがあります。私は、シャンプーのあと髪を乾かし、洗面場で白髪染めをして、部屋で放置時間を過ごしています。放置時間がすぎたら、お風呂場へ行き、シャワーで流しています。
入浴中に染めることも試しましたが、放置時間を部屋で過ごせばクリームが垂れることもなく、比較的色がつきやすいよいうに感じているため、おすすめです。