「苦労をしていると白髪になる」、よく聞く言葉です。白髪が多い私の友人は、「苦労をしていると思われたくないから白髪を染めている」といいます。
はたして、本当に苦労が多いと白髪が増えるのでしょうか。実は、医学的に苦労と白髪の間に因果関係はないといわれています。しかし、広い意味では苦労も白髪の原因といえる部分もあります。
このページでは、白髪になる仕組みや白髪になる原因などから、苦労と白髪の関係についてお伝えしていきます。
このページの目次
白髪になる仕組み
髪は毛穴の中で、毛母細胞(もうぼさいぼう)という細胞が毛細血管から運ばれてきた水分や栄養をもとに、細胞分裂をくり返すことで作られます。このとき作られた髪は無色透明です。
毛穴の中でつくられた無色透明の髪にメラニンという色素が入り、髪の色が決まります。日本人の多くは、髪に入るメラニンの色は黒色です。そのため髪が黒い人が多いのです。
白髪は無色透明です。無色透明の髪が光に乱反射して白く見えるのが白髪なのです。以上のことからわかる通り、白髪は髪にメラニン色素が入らなかった状態です。
つまり白髪になる仕組みは、何らかの原因で作られるはずのメラニンが作られなくなり、その結果髪に色素が入らず、無色透明のままであるため白髪に見えるということなのです。
苦労という言葉が漠然としていて「白髪になる原因」として考えにくい
白髪になる原因は、正確な答えがないのが現状です。しかしそのような状況でも、「白髪になる原因ではないか」と考えられていることがいくつかあります。
白髪になる原因と考えられていることは、「老化」、「遺伝」、「ストレス」、「栄養不足」、「栄養過多」、「寝不足」、「紫外線」などです。詳しくは「白髪になる原因と対策」をご覧ください。
なぜ、「苦労」が白髪になる原因として考えられない理由は、苦労という言葉が具体的でなく、医学的に数値であらわせないからです。「あなたの今の苦労の数値は〇〇です」と苦労の度合いをあらわせないのです。そのため、「あなたの白髪の原因は苦労です」とはいえないのです。
苦労はストレスに近い
ただ苦労は、ある意味ストレスと言い換えることができるでしょう。苦労もストレスも、人の気持ちしだいなところがあるからです。
たとえば営業の仕事の場合、人とコミュニケーションをとることが得意だったり、商品やサービスを売ることが好きだったりすると、営業の仕事は、ストレスになりません。苦労とも思わないでしょう。
一方で、人と話すことが苦手だったり商品やサービスを紹介することが嫌いだったりすると、営業の仕事にストレスを感じます。ストレスを感じながらも仕事を続け、似合う報酬を得られないと感じると、苦労をしていると思うようになるでしょう。
このような考え方をすると、苦労も白髪の原因といえるかもしれません。ただ多くの場合、「苦労」とはいわずに、「ストレス」と判断されるでしょう。
苦労は疲労にも似ている
先ほど、苦労はストレスに近いとお伝えしました。双方とも精神的ダメージによるところがあるからです。精神的ダメージの観点からいうと、苦労は疲労とも関係しているといえます。
一般的に「疲労」というと、カラダの疲れのことをイメージします。一方で、精神的疲労も忘れてはなりません。
たとえば肉体労働をする場合、良い仲間にめぐまれ楽しく過ごすことができると、筋肉が疲れていても疲労感を感じません。逆に、何か気に入らないことがあり不快な気持ちで仕事をすると、カラダが疲れていなくても心は疲れてしまいます。すると疲労感を覚えることになります。
このような観点からすると、苦労と精神的疲労は似ている部分があるといえます。
苦労も精神的疲労もストレスも自律神経の乱れが原因
ここまでの話をまとめると、苦労も精神的疲労もストレスといえます。どれも本人の気持ちしだいで変化するからです。苦労にも精神的疲労にもストレスにも共通していえることは、自律神経(カラダの活動と休止のバランスをとる神経)が乱れると症状がでる点です。
白髪になってしまったら、ヘアカラートリートメントで染めるのが良い
このページでは、「苦労は白髪の原因になるか」について述べてきました。前に述べたとおり、医学的観点からすると、苦労は白髪の原因とはいえません。しかし、苦労は精神的なものであると考えるとストレスと言い換えることができます。
苦労がストレスの一部であると考えると、自律神経の乱れからおこる「苦労と感じる気持ち」は白髪の原因といえるかもしれません。
苦労が白髪の原因である場合、心のリキミを取ったりしっかり睡眠したりするとこで改善できるかもしれません。しかし、一度白髪になった髪が黒くなることはありません。白髪の原因を改善できても、黒髪に生えかわるまで時間がかかります。
黒髪に生えかわるまでは白髪が目立ちます。白髪が目立つときは、白髪染めで白髪を隠せば良いでしょう。白髪染めを選ぶときは、髪や頭皮へのダメージが少ないものが良いです。髪や頭皮へダメージがあると、髪が細くなったり薄毛になったりする可能性があるからです。
髪や頭皮へのダメージが少ない白髪染めとして、ヘアカラートリートメント(白髪染めトリートメント)があります。
ヘアカラートリートメントの多くは、強い薬剤を使わず髪のダメージを補修をしたり頭皮を健康な状態にする成分を配合しています。そのため白髪を染める場合は、ヘアカラートリートメントを使うと良いでしょう。