自分で白髪染めをすると、髪の生え際や根元がしっかり染まらず、がっかりした経験はありませんか?
髪の生え際や根元はもともと染まりにくい部分です。そのため白髪染め初心者の多くは、うまく染められません。
でも安心してください。生え際や根元をしっかり染めるためには、ちょっとしたコツがあります。どのようなタイプの白髪染めを選ぶかもそうですし、染める順番もそうです。
このページでは、自分で白髪染めをするときの、髪の生え際や根元をしっかり染めるコツについてお伝えします。
このページの目次
髪の生え際や根元は染まりにくい
しっかり染めたつもりでも、染め上がりの髪を見ると意外と染まっていないのが、髪の生え際や根元です。しかも、染まっていない部分は白髪が目立ってしまいます。
実は、生え際や根元がうまく染まらないのには理由があります。
生えたばかり髪は健康
一般的に健康的な髪は染まりにくいと言われています。髪の表面をおおっているキューティクルがそろっていて、白髪染めの成分の影響から髪をガードしているからです。
毛先が傷んでいる人でも生え始めたばかりの髪は健康的な髪質をしていることが多いです。そのため、生え際や根元は染まりにくいのです。
根元付近に付着物
シャンプーやリンスの後のすすぎが不十分な場合、ヘアケア製品が髪の根元や毛穴まわりに残っている場合があります。この場合も、白髪染めの成分が髪に浸透しにくく、上手く染まらない原因の一つになっています。
他にも、シャンプーやリンスの後はしっかりすすげていても、朝、髪をセットするときに整髪料などを使いそのまま白髪染めをすると、やはり染まりにくくなります。
ヘアケア剤は、頭皮に付着しやすいです。特に毛穴からは皮脂が出ているため、皮脂と一緒になって毛穴をふさいでしまったり、髪の根元に巻き付くようにたまったりしやすいです。
髪についているヘアケア剤が、白髪染めの浸透を妨げてしまうのです。
シリコン入りシャンプーが染まりにくくしている
シリコン入りのシャンプーは、髪1本1本をラッピングするように包み込みます。
なので、キューティクルを守り、サラサラした髪になり指通りが良くなります。また、髪を乾かすときに使うドライヤーからの熱にも強いといわれています。
ドラッグストアなどで簡単に買える低価格のシャンプーにもシリコンが入ってるものがたくさんあり、多くの人が愛用しています。
このようにシリコン入りシャンプーには良いこともあり、使うことを否定はしません。
しかし、白髪染めには不向きです。
シリコン入りのシャンプーで洗った後は、髪をコーティングしている状態です。髪1本1本をコーティングしているということは、白髪染め成分の作用をはじき返してしまうことになります。
シリコン入りシャンプーで洗髪した後は、髪全体も染まりにくくなります。染まりにくいといわれる生え際や根元においてはなおさらです。
白髪染めを使う前はシリコン入りシャンプーで洗髪しないようにしましょう。
白髪用ヘアカラートリートメントを使う
白髪染めをするとき、「どのタイプの白髪染めを使うか」は重要です。ドラッグストアなどで買える2剤式の白髪染めをヘアカラータイプの白髪染めといいます。他には、髪の表面に色をつけて白髪を隠すヘアマニキュアタイプの白髪染めもあります。
ヘアカラータイプはアレルギーが心配
2剤式のヘアカラータイプの白髪染めは、1度でしっかり染まります。そのため、「すぐに白髪を隠したい」、「何度も染めるのが面倒くさい」という人から重宝されています。
しかしヘアカラータイプの白髪染めは、強い薬剤を配合しています。
ヘアカラータイプの白髪染めによって白髪が染まる仕組みは、まず、髪の表面のキューティクルを無理やり開き、髪の内部に薬剤を浸透させることで、髪を脱色します。その後、脱色した髪に好みの色を入れていくのです。そのため1度でしっかり染まります。
この染まる仕組みに強い薬剤が必要なのです。
強い薬剤は、頭皮や髪にダメージを与えます。白髪染めをした後に髪がゴワゴワになります。
さらに、頭皮がかゆくなったりかぶれたりすることもあります。人によっては、手や首、顔までもがかぶれてしまうケースもあります。
かぶれたりかゆくなったりするのは、強い薬剤によるアレルギー症状です。特に白髪染めが頭皮につくとダメージを受けやすく、薄毛になる場合もあります。
実際に私は、ヘアカラータイプの白髪染めを使い続けることで薄毛になりました。
ダメージを恐れ白髪染めを頭皮につけたくないため、ヘアカラータイプの白髪染めは髪の生え際や根元までしっかりつけることができません。そのため、ヘアカラータイプの白髪染めはおすすめできません。
白髪染めシャンプーは染まるまでに時間がかかる
白髪染め効果が期待できるシャンプーがあります。普段のシャンプーと同様に使うだけで白髪を隠すことができます。
シャンプーですので、頭皮についても大丈夫です。いつものシャンプーを使う要領で使い、すすげば良いです。
成分にもこだわっているものが多く、例えば、「白髪用利尻カラーシャンプー」は、無添加のアミノ酸系シャンプーで汚れを落とします。そして、天然の植物由来の色素を配合することで、髪や頭皮をいたわりながら白髪を染めていきます。
このように、白髪染めシャンプーは髪や頭皮にやさしく、使い方も簡単です。シャンプーが頭皮についても問題ないため、生え際や根元までしっかりカバーできます。
しかし白髪染めシャンプーは、染まるまでに時間がかかります。最短でも10回程度続けて使わなければ染まりません。また髪質によっては、1ヶ月以上かかる場合もあります。使った人の中には、1本使い切っても白髪が隠せなかった人もいるようです。
髪の生え際や根元を染めるためには、白髪染めシャンプー自体は良い商品だと思います。しかし、なかなか染まらないため、あまりおすすめできません。
白髪用ヘアカラートリートメントがおすすめ
白髪染めシャンプーと同じように、髪の表面に色をつけるタイプの白髪染めで、白髪用ヘアカラートリートメントがあります。
白髪染めシャンプーが白髪染めとシャンプーを一つにしたように、白髪用ヘアカラートリートメントは白髪染めとトリートメントが一つになったものです。
トリートメント効果が期待できるため、白髪染めの後になる髪のゴワゴワ感がありません。髪や頭皮に与えるダメージが少なく、逆に、髪や頭皮を育てる白髪染めといえます。
白髪染めヘアカラートリートメントは、白髪染めシャンプーと比べると、比較的色がつきやすく、3〜5回程度で白髪を隠すことができます。
クリームが頭皮についても心配ないものが多く、生え際や根元にまでしっかり塗布できます。そのため、生え際や根元をしっかり染めたいのであれば、白髪染めヘアカラートリートメントをおすすめします。
生え際や根元をしっかり染めるコツ
これまでお伝えしたとおり、生え際や根元は染まりにくい部分です。
それでも、ちょっとしたヒントやコツをつかめば、染まりにくい部分であっても染められるようになります。
白髪用ヘアカラートリートメントを使う場合の生え際や根元を染めるコツを、以下で紹介します。
ノンシリコンのシャンプーで洗髪する
先ほど、シリコン入りシャンプーを使うと白髪を染めにくくなるとお伝えしました。
シリコンは、指通りがよくなるなどのメリットがあります。しかし、髪をコーティングしてしまうため、髪に白髪染めが浸透しにくく白髪染めをするときには不向きなシャンプーです。
白髪染めをするときの前提として、白髪染めの前はシリコン入りシャンプーで洗髪することは避けましょう。
髪質を意識する
白髪用ヘアカラートリートメントであれば、クリームが頭皮についても心配ないものが多くあります。頭皮についても心配ない白髪染めを使えば、生え際や根元までしっかり塗布することができます。
生え際や根元の髪は健康的で染まりにくい髪質であることを意識しながら、もみ込むように塗布していきます。意識しながらもみ込むことで、より染まりやすくなります。
最初に塗布する
白髪用ヘアカラートリートメントは、髪にクリームを塗布した後、放置時間が必要です。それぞれの白髪染めによりますが、5〜20分程度です。この時間を長くすることで、より染まりやすくなります。
そのため、生え際や根元から先にクリームを塗布していきましょう。先に塗ることによって後から塗る部分よりも放置時間が長くなります。その結果、先に塗った生え際や根元に色がつきやすくなります。
色がつきにくい生え際や根元をしっかり染めることで、染めムラを防ぐこともできます。
また、気持ちの面から考えても先に塗布するほうが良いです。最初は「しっかり染めよう」と白髪染めに気持ちが入っています。そのときに塗布すれば、惰性(だせい)にならずにすみます。
たっぷり使う
白髪染めをするとき、染まりにくい部分にはたっぷりのクリームを使います。特に染まりにくい部分を染めるときは、白髪染めを節約しようと考えずに多めに使います。
クシを使ってクリームを伸ばすのではなく、クリームを髪にのせるように塗布します。クリームをのせるように塗布することで、より染まりやすくなります。
もみ込む
白髪染めによっては、白髪染め剤が頭皮につくと頭皮や毛穴にダメージを与えるものもあります。頭皮がダメージを受けると頭皮がかゆくなったりかぶれたりします。また、毛穴がダメージを受けると薄毛になることもあります。
しかし白髪用ヘアカラートリートメントであれば、頭皮についても安心なものが多いです。しかも、頭皮環境を整え、健康的な髪の生成に役立つものもあります。
頭皮に安心な白髪染めを使うことで、髪の生え際や根元を染めるとき、クリームをもみ込むように使えます。もみ込むように使うことで、クリームがつきにくい生え際や根元までもしっかりカバーすることができます。
仕上げでのせる
染まりにくい生え際や根元は、最初に染めると良いとお伝えしました。また、クシで伸ばすのではなくのせるように塗布すると良いともお伝えしました。
髪全体に白髪染めをつけたら、最後にもう一度生え際や根元に塗布します。このとき、硬いクシではなく、ほどよい柔らかさのブラシで塗布すると良いです。生え際や根元にのせていくように塗布します。
ティッシュやコットンで抑える
髪に白髪染めを塗布した後、放置します。放置の時間中は、生え際にティッシュやコットンをあてておくるとより染まりやすくなります。生え際や根元にまで白髪染め剤がしっかり馴染みやすくなるからです。
さらにしっかり染めたい場合は、ティッシュやコットンにクリームをつけてから生え際に当てると良いです。クリームをつけたティッシュやコットンを使うことで、髪の根元まで、より馴染むようになります。
ヘアキャップよりラップを使う
髪にクリームを塗布した後、放置するときヘアキャップをかぶると髪が温められ染まりやすくなります。さらにしっかり染めたい場合は、ヘアキャップの代わりにラップを巻くと良いです。
ラップにも保温効果はあります。さらにラップを巻きつけることで、髪を押さえることができます。そのため、髪と髪の間にまでクリームがいきわたり、ムラのない仕上がりになりやすいです。
ドライヤーで温める
放置時間には、髪を温めるためにヘアキャップやラップを使うと良いとお伝えしました。さらに温めるためには、ドライヤーの熱風で温めると良いです。
ヘアキャップであれば、ヘアキャップの上からドライヤーを当てることもできます。より温めるには、ヘアキャップを少し持ち上げ、すき間を作り、すき間から直接ドライヤーで髪を温めることもできます。
ただし、ドライヤーで温めるときに注意することがあります。ドライヤーを近づけすぎないことと、同じ場所ばかりにあてないことです。
ドライヤーを近づけすぎると、熱風によりヘアキャップやラップが縮んでしまう可能性があります。同じ場所ばかりあてても同様です。
ヘアキャップやラップが縮んでしまうと、髪についてしまうかもしれません。髪についたまま放置すると、ヘアキャップやラップが冷えて固まり髪から取れなくなってしまいます。
ドライヤーを使うときは、ヘアキャップやラップにドライヤーを近づけすぎないことと、同じ場所ばかりに長時間熱風をあてないことは重要です。
放置時間を長くする
前述のとおり、白髪染めによって放置する時間は5〜20分とさまざまです。白髪染めによっては、放置時間を延長することでより染まりやすくなるものもあります。
例えば、放置時間を30〜60分くらいに伸ばすことで染まりやすくなるのです。ただ、放置時間を伸ばしても染め上がりに違いがない白髪染めもあります。各白髪染めの取扱説明書に書かれていますので、ご確認ください。
生え際にはマスカラタイプを使う
白髪染めには、マスカラタイプもあります。マスカラタイプは、細かな部分を染めるのに適しています。生え際にマスカラタイプの白髪染めを使うことで、きれいな仕上がりになりやすいです。
ただマスカラタイプの白髪染めは、内容量が少ない割に価格が高いため経済的ではありません。トリートメントタイプの白髪染めをブラシで塗布するほうが、安くすませることができます。
生え際や根元までしっかり染めることで若々しさを保てる
このページでは、染まりにくい髪の生え際や根元を、白髪用ヘアカラートリートメントを使ってうまく染めるコツについてお伝えしています。
ノンシリコンシャンプーを使うなどの前提的な話から、ドライヤーのあて方などの細かなところまでお伝えしています。これらのコツをしっかり実践していただければ、これまで染まりにくかった生え際や根元であっても、より染めることができるようになるのです。
白髪用ヘアカラートリートメントを使い、生え際や根元までしっまり染めることで、いつまでも若々しい自分を保っていきましょう。